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2008.08.22 (Fri)

『五右衛門ロック』を観て

久しぶりの新感線でタイトルロールが古田新太とくれば、見えるはお祭り気分でロックな舞台!煮えたぎる釜の中から電飾キラキラのタイトルが釣り上がってくる様は、期待充分・・・暑すぎる夏を逆に暑さでスカッとさせてくれて、いや~いい暑気払いとなりました(笑)

お話は、
稀代の大盗賊「石川五右衛門(古田)」は、三条河原で釜茹でにされようとするその時、手下たちの助けでまんまと逃げる。盗賊稼業から足を洗うつもりが真砂のお竜(松雪泰子)や武器商人ペドロ・モッカ(川平慈英)らの思惑に乗せられたのか乗ったのか。秘石「月生石」を求めて南の島タタラへ乗り込むはめになる。そんな五右衛門たちの前に立ちはだかるはタタラを支配するクガイ大王。母の仇とクガイを狙うカルマ王子(森山未来)や五右衛門をどこまでも追いかける役人・左門字(江口洋介)までもが入り乱れての騙し騙され大混乱。秘石「月生石」の本当の秘密とは。クガイが命を賭けてまで守ろうとしているものは何なのか。島の奥深くに掘られた洞窟で五右衛門が見た真実とは・・・

タイトルや登場人物から想像すると、この劇団特有のネタ満載かつ真剣におバカやっちゃいます的な作品と思いきや、結構マジメでシリアスな問題もさりげなく混ぜてなかなか見ごたえある作品に仕上がってます。「月生石」は長く摂取していると従順な「害」の無い人格になってしまう、そんな中毒性のある物質(大麻のようなもの)として表されています。それを奪い他国に売り渡そうと画策する者達と、力で持ってたとえ人を殺めてもそれを阻止しようとする者、クガイ。先住民ホッタル族を通して、そんな戦いの愚かさを見せるところはなかなかどうして、中島さん(座付作家さん)GJです(^^)

今回一番美味しい役どころは、なんといってもカルマ王子の森山未来クンではなかろうか(笑)母の仇と父クガイを恨み、その恨みをボノー将軍(橋本じゅん)らに利用される、若さと純真さを観せてくれてます。それに、白い王子衣装(もちマント付き ^^)を翻してのダンスにタップに殺陣に歌にと、もうフル回転。前作『メタルマクベス』の時も良かったけど、まだ硬さとか戸惑いなんかがあったのが、今回は弾けまくってキッチリと魅せて、いや~大人になったね!(相変わらずの上から目線 苦笑)

松雪さんは『吉原御免状』が初の新感線だったかと思いますが、なんだかとっても劇団色に染まってらっしゃって(笑)ただ、真砂のお竜というキャラがまんま「峰不二子」状態で、本人の線が細い分、若干違和感も感じたりして・・・でも、あんなに歌えるとは正直ビックリでした。今まで新感線の客演女優でベストは『野獣郎見参』の高橋由美子嬢かなぁと思ってたんですが、松雪さん、いいポジションに来ました(笑)

逆にイマイチだったのが江口氏。五右衛門たちとクガイ軍と戦う場面なんかがあるのですが、なんていうか・・・腰が高いっていうか重心が低くないっていうか(苦笑)・・・ようは殺陣の場面で迫力が感じられない。声も悪くないし(滑舌含む)背もあるんだけど、ドスンとした重みがなくて。この点、未来クンはダンスやってるからか、キレもあるしなにより重心がしっかり取れててブレない!でも左門字のキャラがいえば銭形警部なので、まああれでいいのかなぁ。ちょっと不満(^^;)
で、今回もチケット、ハッキリ言って高かったですが、この人のギャラのせいか?と思ってしまうけど、でもやっぱり出れば場面が締まるし上手い北大路欣也氏。松雪さんとデュエットする場面があるのですが、大人な雰囲気でよろしゅうございました(笑)

劇団員の皆さまは、いつも通りのおふざけもありつつキッチリと仕事して、みていて安心します。それにしても右近さんと川平慈英さん(彼は客演)。濃すぎ煩過ぎ(苦笑)やっぱこの手のキャラは苦手です、すいません・・・
最後に古田さん、若干メタボな体型のせいなのかなんなのか、流石に殺陣に切れが無くなってきたように思うのですが如何でしょう?(って誰にきいてんの 笑)今回はタイトルロールなんだけど、お話の核はクガイ王とカルマ王子の親子の確執だったりしてメインのようなメインでないようなキャラだし。でも、そうはいってもほぼ出ずっぱりで、要所要所を締める技量はサスガです。メタボでも、まだまだ頑張って欲しい!(^^)

そうそう今回の大阪公演、私は運よく1階席だったのですが、3階席の前席もS席扱い。これはいくらなんでもおかしかないかい?と思っちゃいました。と、こんなところで呟いても・・・(^^;)
なにはともあれ、いつになく暑い夏に気持ちいい汗をかかせてくれた作品でした。
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