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2005.01.30 (Sun)

『ネバーランド』 そこは夢がかなう場所

嘘はつかない ネバーランドに連れていくよ

初のオスカー受賞なるかと言われているジョニー・デップ主演の愛情溢れる物語。
「西のヨンヨン、東のジョニー」と私の中で格付けされているジョニー・D
前作の『シークレット・ウインドウ』は「・・・あぁ」と肩を落としたけれど、今回は見事復活!

お話は、20世紀初頭のロンドンで劇作家ジェームズ・マシュー・バリが、あの有名なピーター・パンをどうやって生みだしたかというのが、緑あふれるケンジントン公園や社交場と化した華やかな劇場を舞台に語られていきます。

劇作家バリ(ジョニー)は新作の初日、舞台の袖から客席の反応を覗き見ては落ち着きなくステッキで赤いカーペットの敷かれた床を叩いていた。「失敗作」・・・新聞の劇評も最悪。今では気持ちがすれ違ってしまった妻メアリー(ラダ・ミッチェル)はそんなバリに慰める言葉さえ素直に出て来ない。失意のバリは愛犬(←びっくりするくらい大きい)をつれて公園へ。ベンチに腰掛け、革表紙のノートにペンを走らせているバリの耳に「すみません、僕の袖を踏んでいます」と子供の声が。この映画で「子役が凄い」と聞いていたので、私はてっきりこの子がそうかと思ったのですが、違った。けど、この4男坊マイケル(ルーク・スピル)もイイです。かわいいし。こうしてバリは未亡人シルヴィア(ケイト・ウィンスレット)と4人の息子に出会います。

公園で「ごっこ遊び」に興じるジョージ(ニック・ラウド)ジャック(ジョー・プロスペロ)マイケルから1人離れ、冷めた目で見ている3男坊のピーター(フレディ・ハイモア:この子がジョニー&ケイトをもってして「凄い」と言わせた子でした)は、繊細すぎる故に空想の世界へ飛び込む事を拒否し、父親を亡くした今は、少しでも早く大人になろうとしています。そんなピーターを見て幼い頃の自分を重ねあわせるバリ。
ある日、バリ達は凧上げをしようと出掛けます。この凧上げエピソードくらいから実は私、泣いてました(>_<)って言うか勝手に涙が流れてきて、自分でもびっくり!
そして、この辺りから格式を重んじ、気位の高いシルヴィアの母親モーリエ夫人(ジュリー・クリスティ)の言動が比重を増し話を引き締めていきます。また疎外感を埋められないメアリーもバリとシルヴィアの仲を疑い、バリの日記を盗み見ますが何もなく結局ますます疎外感を強めていってしまいます。

4兄弟と一日の大半を過ごすようになるバリは彼等からインスピレーションを得て、新作を書きだします。劇場に遊びにきた4兄弟。バリとの交流の中で、ピーターも少しずつ心を解し、また、書くことに興味を持ちます。そんなピーターにバリは革表紙のノートをプレゼントして言います。
「今度の新作の登場人物に君の名前をつけてもいいかい?」

新作「ピーター・パン」の準備をするバリの耳にシルヴィア達家族との交流がよからぬ噂となり入ってきます。バリは一家を醜聞から守る為別荘へ避難させます。しかしそこでシルヴィアは病に倒れます。大丈夫だといいはるシルヴィア。「大人の嘘なんて、みんな同じだ」半端じゃなく取り乱すピーターをバリは黙って見つめています。
ロンドンに戻るも病院に行くことを頑として拒むシルヴィア。長男ジョージもどうしていいかわからずバリを訪ねます。「お母さんをお医者さんにみせよう。でもそれは君がしなくちゃいけないことなんだ」バリの言葉を黙って聞くジョージの顔はその時「守るべきものをはっきりと自覚した1人の大人」としての表情に変わっていました(←ホント必見)「君は今10秒で大人になったんだ」この場面は私の一押しです!
そして涙も流れ続けます(T_T)

そんな中「ピーター・パン」が初日を迎えます。バリは興行主のチャールズ(ダスティン・ホフマン)に『25席』を劇場内に散らばって押さえておくよう言います。
「芝居=プレイ=遊び」前作がコケた時にチャールズとのやり取りの中ででた言葉にヒントを得たバリは、新作をうんちくばかりで判断する大人達だけに委ねず「ワクワクはワクワクと」そのまま感じる子ども達に見せることで大人達の心にある垣根を取り払おうとします。結果、劇場は笑い声で満ち溢れ舞台が大成功をおさめます。

一方、医者に見てもらうも舞台の初日に行くことができず臥せるシルヴィア。そんな彼女を訪ねるバリですが玄関でモーリエ夫人がこれ以上関わらないでくれと立ちはだかります。そこへすっかり「大人」になったジョージがピシャリと言い返します。エライ、ジョージ!やっぱり私は皆がイイと言うピーター役のフレディ君よりもジョージ役のニック君を褒めたい!
そして、いよいよシルヴィアの命の灯が消えそうになる時、バリは彼女との約束を果たそうとします。シルヴィアと子供達(夫人も)に「ネバーランド」をみせるバリ。
「いいかい。少しの想像力とそれを信じる心を持って見るんだ」子ども達の、そしてシルヴィアの目には確かに「ネバーランド」が見えたのです。そうしてシルヴィアは「ネバーランド」へ旅立っていきます。

ラスト・・・公園のベンチに座るバリとピーター。父親を亡くした時と同様に母をも亡くした今、ピーターは再び心を閉ざそうとします。バリはピーターを優しく抱きしめます。「想像してごらん。そして信じるんだ。そうすればいつでも会える」
目に涙を溜めピーターは言います「母さんが見えるよ・・・」(T_T)

淡々として抑制の効いた演出や感動一辺倒じゃなく、クスっと笑える演技がさりげなく挿み込まれていて見ていて自然と涙が流れる・・近頃稀な作品だと思いました。実を言うと「ピーター・パン」の舞台を見たことも本をきちんと読んだこともなく「大人になりたくない子どもの話でしょ」と思いっきりはしょって思い込んでました。でもこの映画でピーター・パンは「早く大人になろうとしている子どもからできた話」なんだと思うとなんだかちょっと切なかったりする。映画は全編通して「現実」と「想像」が上手くミックスされ、何処からが想像の世界なのか(特にシルヴィア達がネバーランドを見る場面)ホント見ているこちらが想像しなくちゃならなくて、上手い演出でした。ただ、そうは言っても個人的にはバリと結局別れちゃう妻メアリーの葛藤があまり見て取れなかったり、もう少し4兄弟のそれぞれが「大人」にならざるを得ない描写が欲しかったなと思ったりもします。
いずれにせよ『想像力と信じる心』は持っていてソンはない、と心に刻んでおこうと思いました(^^)
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EDIT  |  01:17  |  映像・舞台  |  TB(0)  |  CM(2)  |  Top↑

*Comment

ハイ、泣いてきました~
私はデップファンとしては比較的新参者で『シークレット~』は見てないし『パイレーツ~』好きだーとか言うようなヤツなのですが(^^;)。
私も『ピーターパン』って原作も舞台も知らないんです。でも去年公開された映画はなかなか良かったです。原作大ファンの友人によれば哲学的にも深いものがあるそうで、あらためて原作にチャレンジしてみたくなりました…
ピーターたち少年のお衣装が『ポーの一族』のアランのようだったわ、とオタクなことをつぶやいて去ります…
トモトモ |  2005.02.07(月) 20:55 |  URL |  【コメント編集】

ね~泣くでしょう!
原作チャレンジは私も思うのですが、この映画を見てしまうと日本版「ピーターパン」の舞台はいろんな意味でもう見れない気がしてます(今までも未見ですが)
DVD買ってまた見よう・・・
sera74 |  2005.02.07(月) 21:54 |  URL |  【コメント編集】

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