2017年10月 / 09月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫11月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
EDIT  |  --:--  |  スポンサー広告  |  Top↑

2006.08.01 (Tue)

『メタル マクベス』を観て

さてこれも約一ヶ月前に観た舞台・・・とっとと書いときましょう(^^;)

毎度おなじみ「劇団☆新感線」の最新作で、脚本にクドカンこと宮藤官九郎を迎えて、題材はあのシェイクスピア4大悲劇の1つ「マクベス」
クドカンとシェイクスピアと新感線。それぞれの持ち味がつぶれることなく、ミックスされた今回の舞台。上演時間は休憩をはさんで4時間の長丁場だったけど、怒涛の展開で魅せてくれました。久々ハードロック(ヘビメタ)ガンガンで個人的にも大満足(笑)

時は2206年。
絶大な勢力を誇るレスポール王(上條恒彦)率いるESP軍が 将軍ランダムスター(マクベス=内野聖陽)指揮の下、次々と勝利を収めていた。
ある時、ランダムスターと親友エクスプローラ(橋本じゅん)が城に戻る途中、3人の魔女が現れ「ランダムスターこそが未来の国王である」との予言を告げ、1枚のCDを渡す。
それは、1980年代に活躍したヘビーメタルバンド「メタル マクベス」のCD。 このCDの歌詞から、やがて夫が国王となる予言を知ったランダムスター夫人(松たか子)。彼女は密かに王の息子レスポールJr.(森山未来)を犯人に仕立て、王を殺すという計画を企てる。「やるなら今しかないのよ!」ランダムスターをけしかけ、ついにその計画は実行される。 罠に嵌められたレスポールJr.は城から逃げ出した。全ては計画通り。しかし、王を殺したことで罪の意識に苛まれ、眠れぬ夜を重ねるランダムスター。一度動き出した歯車はもう止められない。やがて2人が辿り着く先に待っているものは・・・。

と、まあ登場人物の名前は変えてはいるけれど(全てエレキギターや機材、メーカーの名前に置き換えてます。センスよし!笑)ストーリーは「マクベス」の世界をキチンと踏襲してます。但し、そこはクドカンといのうえ氏。2206年のランダムスター達の世界と1980年代の「メタルマクベス」というバンドの話をシンクロさせて、よりくっきりと「マクベス」の世界を観せてくれます。言い方は悪いかもしれませんが、ありがちな堅苦しい様式美にこだわる「マクベス」より、ずっとわかりやすいと思いました。

最初タイトルを聞いた時は「おっ!いいんじゃないかい!!」と素直に思った私。だってカッコいいじゃないですか「メタルマクベス」って!「メタルリア王」?「メタルハムレット」?「メタルオセロ」?ほらね(笑)
逆に「どうかなぁ?」と思ったのが、シャウトするのか、内野さん???ちょっと想像できなくて(^^;)ところがなんのなんの!鋲に鎖がジャラジャラのヘビメタ衣装もお似合いで、どうやらご本人自身もロック好きらしく、これまた意外(笑)

今回のこの「メタルマクベス」で、実は二人は幼すぎた、弱すぎたからこそ起こった悲劇?
若くて力があり野望を持つマクベスが王の座を狙うのはある意味当然の事。マクベス夫人も同じ。マクベスを王すべく野望を持ち、時に気弱になる夫を叱咤激励し、やがてその地位を手に入れる。ただ・・・決定的に2人は弱かったし幼かった。心の底に壊れそうな弱さ・臆病さを隠して、それを認めずただただ強気で突き進む。誰もが持っている弱さ。ひょっとしたらどこかで引き返せたかもしれない。でも彼らは心の奥の弱さを正面から見つめることが出来ずに、やがてお互いがお互いを鏡のように映し、その瞳に映る罪に怯え理性を失い狂気に飲み込まれてしまう。悲しいねぇ・・・だから悲劇(^^;)

内野氏の舞台って観た事ないですね。今回の舞台で一番のみっけもんです、私の中で(笑)
マクベスの基本「きれいは汚い、汚いはきれい」に、あろうことか「ただし俺以外!」と勝手につけてナルシスト全開でシャウトしたかと思うと、一転、夫人と2人きりになると、とたんにバカップル状態になる。このメリハリぶり(苦笑)内野聖陽と松たか子が幼児語でいちゃつくってのは、もう文句ナシに笑えます。なかなかお目にかかれるものではありません(笑)そんな場面もみせつつ、王殺しから後は罪の意識に苛まれ、眠れぬ夜が続き、やがて夢と現実の境に落ちていってしまう哀れな男をオーラ全開で魅せます。
松たか子嬢は前回観た「贋作・罪と罰」ではイマイチだったのですが、今回は夫を王にするために、権力を手に入れるために犯した罪に追い詰められる狂気を、抜群の存在感で観せてくれました。彼女が昔オフェーリアをやった時にも思ったのですが、こういう「彷徨う」演技って巧いなぁ。個人的には大竹しのぶより巧い気がする・・・森山未来クンは相変わらずダンスセンスは抜群だし、劇団の高田聖子さんも橋本じゅん氏も飛ばす飛ばす(笑)

それにしても、クドカンやるなぁというのが何よりの感想だったりします。新感線ってやっぱり座付作家の中島かずき氏といのうえひでのり氏の色がはっきりと出てる劇団だし、それが魅力でもあったから、そうそう他人の色って出にくいと思ってました。でも、今回はいい具合に科学反応を起こしてましたね。いや感心!

次回作は本家に戻っての「いのうえ歌舞伎」らしいです。それもオリジナル。今から楽しみです。
                      2006.7.大阪厚生年金会館にて
スポンサーサイト
EDIT  |  00:46  |  映像・舞台  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

*Comment

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示
 

*Trackback

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。