2017年10月 / 09月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫11月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
EDIT  |  --:--  |  スポンサー広告  |  Top↑

2006.05.21 (Sun)

『夜会 24時着00時発』 ~言葉によりそう歌姫~

冬の渋谷の風物詩(?)といわれ、永らくシアターコクーンでしか上演されなかった『夜会』
今年、東京・青山劇場と大阪・シアターBRAVA!に場所を移したので念願叶って観てまいりました。

『24時着00時発』
都会の片隅のアパートで針仕事をしながらため息をつくアカリ(中島みゆき)。彼女はかつてデザイナーを夢見ていた。
「こんな人生じゃなく、もっと違う人生があったんじゃないか」ある日アカリは過労から倒れ昏睡状態となる。現身から遊離したアカリは自分の影(香坂千晶)と共に何かに引き寄せられるかのように列車に乗り、夢と現実の狭間を彷徨う。たどり着いたホテルは水底に横たわる堰。いつしかアカリは遡上を妨げられた魚たちの嘆きと混乱の中で「人生を切り替える、どこかにあったはずの転轍機」を探しだそうとするのだが。

とまあ、書いてても「何のこっちゃ!」と思わなくもないんですが(苦笑)ベースは「銀河鉄道の夜」そして今回のメインテーマは「命のリレー」
銀河鉄道に乗って旅をするいくつもの魂を紡いだ物語。
コンサートでもなくミュージカルでもない(彼女はインカムを使いません。必ずマイクを手に歌います)ましてや1人芝居でもない。中島みゆきの歌う歌がストーリーを語り、思いを伝えます。本当に「言葉の実験劇場」というのが正しい表現じゃないかと思うそんな舞台です。

オープニングでステージ上にあるのは、ミシンが置かれた一台の机。彷徨うアカリの胸の内はメビウスの輪の如くに組まれた階段と何枚もの扉で現され、シンプルなセットが歌のもつ力を最大限に生かしているように思えました。

  この一生だけでは辿り着けないとしても
  命のバトン摑んで願いを引き継いでゆけ
             (命のリレーより)

気の遠くなるような時間を経て、私たちが今この場所にいる。ひょっとしたら明日、突然この場所を明け渡さなくちゃならなくなったとしても、誰かが何処かでこの命の続きを、願いを引き継いでくれている。私からあなたへ。あなたから他の誰かへ。目には見えないけれどバトンは確かにある、無駄な命などどこにもない。
人によっては説教臭く聞こえるかもしれませんが、この夜この歌詞に込めた彼女の思いがストレートに心に響いて視界がぼやける私でした。

「言葉は感傷的で残酷で時に無力だ」
某新聞社のCMで使われていたと思うのですが、確かに言葉は心を温かくもするし冷たくもする。希薄な人間関係の間に漂う言葉は無力です。何気なく発する言葉が刃となって誰かを傷つけてしまうかもしれない。けれど、傷ついた人を癒すのも、絶望の淵にいる人を救えるのも人が思いを込めた言葉の力。彼女の歌を聴いていると、そんな「言葉の力」を信じていたいと思うのです。

そうそう、これまでの『夜会』と言えば「二隻の舟(にそうのふね)」があります。今回はフレーズとして組み込まれていたのですが、個人的にはフルバージョンで聞きたかった(^^)

  難しいこと望んじゃいない
  有り得ないこと望んじゃいないのに
  わたしたちは二隻の舟 ひとつづつのそしてひとつの
  わたしたちは二隻の舟 ひとつづつのそしてひとつの
                  (二隻の舟より)

           2006・5・12・シアターBRAVA!にて 
スポンサーサイト
EDIT  |  00:43  |  音楽  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

*Comment

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示
 

*Trackback

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。